ELISA(酵素免疫測定法)の手順と原理
ELISA(酵素免疫測定法)は、抗体が特定の抗原に対して示す高い特異性を利用した検査手法です。化学的に修飾した抗体をウェルに固定し、色標識された抗原や試料中の化合物を検出することで、血液、尿、唾液など様々なサンプル中の化合物や病原体の有無・濃度を測定します。
抗体と抗原
ELISA では、まず検出したい化合物に対する抗体を作製し、精製・修飾したうえでマイクロプレートのウェルに固定します。検出対象となる化合物(抗原)には蛍光や酵素などの色標識が付けられます。市販のマイクロプレートは 127.8 mm × 85.5 mm のサイズで、6〜96ウェル(最近のものは数百ウェル)までのバリエーションがあり、様々な分析装置に対応しています。
検査の流れ
試料中の対象化合物と色標識された抗原をウェルに加えると、両者は固定された抗体に結合しようと競合します。試料中に対象化合物が多いほど、色標識抗原の結合は抑制され、ウェル内に残る色は少なくなります。未結合の物質は洗浄で除去し、残った色標識抗原の量を分光光度計で測定します。
結果の解釈
色が薄いほど試料中の対象化合物濃度が高いことを示します。解析では、既知濃度の標準溶液を用いて「標準曲線」を作成し、各ウェルの測定値と比較して未知サンプルの濃度を算出します。ELISA は HIV ウイルスから薬物、毒素、各種化学物質まで幅広い対象を高スループットかつ低コストで検出できる利点があります。
また、抗体検出用に抗原をウェルに固定し、検出したい抗体に色標識を付ける逆向きのアッセイも可能です。
