健康保険の基本情報
健康保険に加入するには、まず医療保障に関する基礎知識を身につけることが重要です。民間の健康保険は、インデムニティ(従来型)プランやマネージドケアプランなどさまざまな形態があります。公的制度は州・連邦・地方自治体が資金を拠出し、高齢者や子ども、家族、障がい者、退役軍人向けの保険を提供しています。保険に加入すれば、診療費や入院費、処方薬代の全額または一部をカバーできます。
インデムニティプラン
インデムニティ型健康保険は、加入者が好きな医師や病院を自由に選べる点が特徴です。月額保険料を支払い、保険会社が医療費を直接支払うか、加入者に払い戻しを行います。保険開始前に自己負担額(デダクティブル)を支払う必要がある場合や、対象となるサービスに制限があることがあります。
マネージドケアプラン
代表的なマネージドケアプランは、健康維持組織(HMO)と優先提供者組織(PPO)です。
- HMO(健康維持組織):提携医師・病院のネットワークが指定され、加入者は主治医を選んですべての医療を管理してもらいます。処方薬や診療の際に共済金(コペイ)が必要です。
- PPO(優先提供者組織):主治医の指定は不要ですが、ネットワーク内の医療機関を利用することが推奨され、事前に交渉された料金でサービスが提供されます。ネットワーク外の医療機関を利用すると、自己負担が高くなります。
公的健康保険
米国の公的保険制度には、以下のようなプログラムがあります。
- メディケイド:連邦と州が資金提供し、障がい者や低所得者を対象に医療保険を提供。州ごとに名称が異なり、テネシー州は「TennCare」、カリフォルニア州は「Medi‑Cal」など。
- メディケア:65歳以上や特定の障がい者に対し、連邦政府が保険を提供。
- 退役軍人医療保険(TRICARE/CHAMPUS、CHAMPVA):米国退役軍人省が退役軍人向けに提供。
これらの保険は、各郡の福祉事務所などの公的機関を通じて申し込むことができます。
既往症の取り扱い
保険会社は、保険加入前に既に存在していた疾病(既往症)を除外することがありましたが、HIPAA(医療保険の携帯性と責任に関する法律)により、既に保険に加入している場合は12か月以内に新プランへ切り替えても、既往症のカバーが即時に適用されます。保険未加入者は、保険加入後12か月経過後に既往症がカバーされることが一般的です。連邦法は、子どもを対象にした家族保険で既往症を理由に除外することを禁じており、2014年以降は成人にも同様の保護が拡大されました。
雇用主提供プランと個人プラン
雇用主は従業員向けにインデムニティ型やマネージドケア型の健康保険を提供でき、企業が保険料の一部を負担するため、保険料が比較的低く抑えられます。個人向けプランは、本人・配偶者・扶養家族を対象に直接保険会社やブローカーから購入しますが、雇用主提供プランに比べ保険料が高く、カバーされる医療サービスが限定的になることがあります。
