電子カルテ(EHR)評価ガイドライン
電子カルテ(EHR)は、個人診療所、グループ診療所、独立型クリニック、病院など、全国の医療現場で急速に導入が進んでいます。オバマ前大統領が掲げた、医療の効率化・安全性向上・コスト削減のための健康情報技術活用推進により、EHRベンダーは数多く登場しています。診療所の実情に合わせてEHRを選定・導入する際は、以下の4つの観点で評価することが重要です。
1. 機能性
機能性はEHR評価で最も重要な要素です。医師が必要とする業務を支援できなければ、システムは無意味です。評価時には次の点を検討します。
- 診療所の業務フローと課題は何か
- 紙カルテから電子カルテへ移行すべき情報は何か
- 診療行為ごとの入力・出力要件はどうか
- 将来的に必要になる可能性のある追加機能はあるか
2. プラクティスマネジメントソフトとの連携
多くの診療所は予約管理、請求、書類処理などを行うプラクティスマネジメントソフト(PMS)を既に導入しています。EHRを選ぶ際は、以下のどちらかが満たされているか確認します。
- EHRが既存のPMSとシームレスに連携できるか
- または、EHRがPMSの機能を包括的に代替できるか
3. コスト
導入・運用・アップデートにかかる総費用は、診療所の規模や求める機能の範囲により数十万円から数千万円まで幅があります。評価手順としては、まず理想的な機能リスト(ウィッシュリスト)を作成し、予算と照らし合わせて優先順位を付けます。
4. 使いやすさと柔軟性
高価で機能が豊富でも、操作性が悪ければ導入効果は得られません。次の点を中心にユーザーインターフェースを評価します。
- キーボード、FAX、スキャナなど多様な入力手段に対応しているか
- 画面上レポート、印刷、PDF出力、FAX送信など出力方法が豊富か
- タッチスクリーンやスタイラスなど、操作デバイスの選択肢があるか
- 個々の医師やスタッフが自分の業務スタイルに合わせてカスタマイズできるか
上記4つの観点を総合的に比較検討することで、診療所に最適なEHRを選定し、医療の質と効率を向上させることができます。
