ヒトに寄生する回虫の生活史
回虫(Ascaris lumbricoides)はヒトの小腸に寄生する線虫です。土壌中に存在する卵や幼虫が手や口を介して体内に侵入し、特に温暖で熱帯性の気候で感染が多く見られます。
卵
雌虫は1日に約20万個の卵を産みます。そのうち受精した卵は約18日間(温度により変動)で胚化し、感染性を持ちます。
幼虫期
受精した卵の一部は体内に入る前に孵化し、幼虫となります。幼虫は口から飲み込まれた後、栄養を取りながら成長し、脱皮を4回繰り返して成虫へと成熟します。
体内移行(肺へ移動)
幼虫は小腸粘膜を通過し血流で肺へ運ばれます。肺で10〜14日間成長した後、肺胞壁を貫通し気道を経由して喉へ戻り、再び飲み込まれ小腸へ戻ります。
成虫
小腸内で成熟した成虫は光径に住みます。成虫のオスは長さ15〜30cm、直径0.3〜0.8cmで曲がった尾を持ち、メスは長さ20〜35cm、直径約0.5cmです。成虫は1〜2年生存します。
繁殖
成虫は性交渉が可能となり、メスは生涯で約600万個の卵を産みます。卵を飲み込んでから腸内で成熟した成虫が出現するまで、約2〜3か月かかります。
