IV固定に長尺ボードを使用する方法
静脈内(IV)治療は病院やクリニック、外来施設で広く行われています。小児や乳児、混乱状態の患者は、誤ってIV部位を動かしたり曲げたりしてしまうリスクがあります。そんなときに役立つのが、長尺ボード(アームボード)です。簡単に装着でき、不要な針刺しを防ぎ、IVラインを安定させます。
1. 備品の準備
- 患者に正常に機能しているIVがあることを確認するか、施設の手順に従って新たに開始します。
- 必要なもの:
- アームボード(乳児・小児・成人用)
- Kerlix(ガーゼラップ)または同等のガーゼ
- テープ(皮膚に直接貼らないもの)
2. 患者の準備
- 患者本人または家族に、アームボードはIV部位の過度な動きや屈曲を防ぎ、ラインの持続時間を延ばし、不要な針刺しを回避するためのものだと説明します。
- 小児には「痛くない」「怖くない」ことを優しく伝え、安心させます。
- IVカテーテルが曲がったり損傷したりすると、薬剤が血管外へ漏れ、組織障害を起こす可能性があることも併せて伝えておきます。
3. アームボードの装着
- 乳児や攻撃的な患者の場合は、補助者にボードを固定してもらいながら作業すると安全です。
- ボードのカーブした側を患者側に、平らな側を外側に向けて配置し、IV部位がボードでしっかりと隔離されるように位置決めします。
- IV部位から最も遠い端からガーゼラップを巻き始め、IV部位へ向かって巻き上げます。
- ボード全体がガーゼで覆われ、固定できるようにします。巻きすぎて血流を妨げないよう注意し、適度な締め具合に留めます。
- 最後にテープで余った端を固定し、必要に応じてガーゼをはがしてIV部位を確認できるようにします。
- ボードの中心がIV部位付近にくるように配置し、腕の屈曲を制限します。
- 同様にガーゼラップを端から端へ巻き、IV部位付近ではガーゼをはがして視認できるようにします。
- テープで端を固定し、皮膚に直接貼らないようにします。予備のガーゼはベッドサイドに置いておき、必要時に追加で巻くことができます。
- アームボードを装着したことを患者のIV部位記録欄に記入し、交代時の報告でも伝えます。
- ボード下の毛細血管再充填を定期的に確認し、締め付けが強すぎないかチェックします。施設によっては2時間ごとにチェック・記録が必要です(拘束具と同様の管理)。
