医療記録の保管方法と種類

医療記録には、既往歴、身体検査、検査結果、投薬、手術記録などが含まれます。患者のプライバシーを守りながら安全に保管することが最重要です。記録は裁判所命令、召喚状、法令に基づく場合を除き、施設から持ち出すことはできません。そのため、限られた人だけがアクセスできる安全な場所に保管する必要があります。

紙媒体での保管

従来はすべて紙で管理され、ファイルキャビネットに保管されていました。紙のファイルはスペースを多く必要とし、特に大規模な診療所では保管面積が課題となります。2003年に施行されたHIPAA(医療保険の携帯性と責任に関する法律)は、保護された健康情報への不正アクセスを禁止し、鍵付きキャビネットや専用部屋での保管、キーやカード、暗証番号によるアクセス制御が求められます。

紙と電子のハイブリッド保管

多くの診療所では、患者情報をパソコンに入力・スキャンするソフトウェアを導入しています。これにより紙の保存量は減少しますが、記録は約7年間保存する必要があるため、大容量のデータベースが必要です。紙と電子の両方で管理する場合は、記録の追跡体制を整え、パスワードを定期的に変更し、アクセス権を限定することが重要です。

電子健康記録(EHR)

現在は、全国規模で標準化されたデータベースに患者の全情報を統合し、どの医師でもどの施設でも閲覧できるシステムが推進されています。情報が一元化されることで、過去の診療歴や検査結果、投薬情報が即座に把握でき、医療ミスのリスクが低減します。データの消失・改ざん・漏洩を防止するためのセキュリティ対策が必須です。

個人健康記録(PHR)

患者本人が管理する「携帯型」またはオンライン型の記録です。USBメモリやパスワード保護されたウェブアカウントに保存し、全ての医療情報を自ら取り込んで一元化します。情報が正確で最新であることが医療ミス防止につながります。

まとめ

医療記録の保管方法は、紙、紙と電子の併用、電子健康記録、個人健康記録の4種類に大別されます。いずれの方式でも、アクセス権の制限、暗号化、定期的なパスワード変更などのセキュリティ対策と、法令に基づく保存期間の遵守が不可欠です。

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