統合失調症とは

統合失調症は深刻で慢性的な脳の障害であり、全世界の成人の約1%が罹患しています。現実と妄想の区別がつきにくく、思考や行動に支障を来す病気です。

初期症状

  • 統合失調症の発症は主に10代後半から20代前半に起こりますが、稀にそれより若い年代や高齢でも発症します。初期段階では、周囲の人が「変わった」行動を示すことに気付きます。本人は徐々に孤立し、家族や友人、趣味への関心が薄れ、学業や仕事の成績が低下します。被害妄想や疑念が強まり、会話は支離滅裂になり、身だしなみを怠ります。感情表現が乏しく、状況に不適切な反応を示すこともあります。

重篤な症状

  • 症状が進行すると、妄想が極端になり、日常生活が維持できなくなります。「テロリストが家に侵入して食べ物を毒する」や「サタンが株価のティッカーでメッセージを送っている」など、非現実的な考えにとらわれます。意味不明な韻や無意味な言葉を発し、存在しない声(幻聴)を聞くことが多く、これらの声は攻撃的・侮辱的であることが一般的です。

原因

  • 統合失調症は遺伝的要因と環境的要因が組み合わさって発症すると考えられています。親や兄弟に統合失調症患者がいる場合、発症リスクは約10%に上昇します。脳内の神経伝達物質のバランス異常や構造的変化も関与します。胎児期から幼少期にかけてのウイルス感染、出生時の低酸素、早期の親からの分離、身体的虐待などのストレスがリスクを高めますが、決定的な原因は未だ特定されていません。

診断

  • 症状は徐々に現れるため、家族や周囲が問題に気付くまでに時間がかかります。歴史的にはさまざまな呼称で呼ばれ、双極性障害や多重人格障害と混同されることもあります。診断には臨床的な評価と精神医学的面接が用いられ、他の精神疾患との鑑別が重要です。

治療

  • 早期発見と適切な治療により、社会での機能を維持できる可能性があります。主な治療は抗精神病薬の投薬で、症状のコントロールを目指します。併せて個別または集団の心理療法を行い、対人関係や職場での適応力を向上させます。必要に応じて作業療法や職業リハビリテーションも実施されます。

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