都市スプロールの影響と課題
コーネル大学開発社会学部によると、都市スプロールは「都市中心部の外側にある郊外や農村地域での土地開発が増加すること」と定義されます。低密度の戸建住宅やストリップモールが並び、移動手段は自動車に依存するのが典型です。新都市主義やスマートグロースの立場からは、さまざまな問題点が指摘されています。
健康への影響
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2003年末から2004年初頭にかけて、都市スプロールと住民の健康への悪影響を示す2つの画期的な研究が発表されました。National Center for Smart Growth のリード・ユイング教授が主導した第一の研究では、スプロールが進んだ郡の住民は余暇の歩行時間が少なく、体重が重く、高血圧の罹患率が高いことが示されました。
続くボストン大学ロペス教授の研究では、都市スプロール指数が1ポイント上がるごとに、肥満・過体重リスクが有意に増加することが明らかになりました。この結果は多くの追随研究を呼び、スプロールと体重増加の関係を裏付けました。
一方、2008年の『Journal of Urban Economics』の論文は自己選択バイアス(肥満者がスプロール地域を選びやすい)を指摘し、因果関係を否定しています。
環境への影響
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シエラクラブによると、スプロールは交通渋滞を悪化させます。自動車中心に設計された郊外では、密集した街区に比べて住民の走行距離が3〜4倍になるとされています。
過剰な自動車利用は大気汚染の主因であり、がんや呼吸器疾患を引き起こす危険があります。また、スプロールの拡大に伴い、毎年100万エーカー以上の公園、農地、オープンスペースが失われています。
社会への影響
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1993年の『The Geography of Nowhere』でジェームズ・ハワード・クンストラーは、スプロールがコミュニティ意識の崩壊を招くと指摘しました。広大な移動が必要になるため、近隣住民同士の交流が減少し、公共空間や歩行者空間が欠如すると論じています。
クンストラーは、1961年のジェーン・ジェイコブズの『The Death and Life of Great American Cities』を踏まえ、スプロールが街路の「見張り人」を減らし、治安や街の活気を損なうと指摘しました。
この二人の批判は、スプロールへの反対意見の代表的な根拠となっています。
