コロナ放電に対する散逸係数の影響

高速で移動するイオンが中性分子と衝突すると電子が奪われ、正負のイオン対が生成されます。これを衝突電離と呼び、コロナ放電の発生源となります。高電界ではイオンのランダム運動速度が増加し、コロナ放電が起こりやすくなります。

コロナ放電の影響

コロナ放電は産業・環境に大きな問題をもたらします。送電線では電力損失が増大し、送電効率が低下します。また、絶縁材料の寿命を短くします。大気中ではオゾンや窒素酸化物といった温室効果ガスが生成され、無線通信への干渉も引き起こします。

コロナ放電の防止策

絶縁は通常、加圧された油やガスで行われ、コロナ放電の発生を抑制します。スタトーバーは送電線や地下ケーブルなどの高電圧設備に用いられる絶縁システムの一部です。変圧器では絶縁油が使用され、熱抵抗の低減や誘電強度の向上といった付加的効果もあります。

散逸係数(tanδ)とは

散逸係数は誘電体の損失を示す指標で、tanδ とも呼ばれます。スタトーバーの損失は、誘電吸収や導電性といった固体損失、さらにイオン化損失を含みます。散逸係数は低電圧(放電開始電圧未満)と高電圧(定格電圧付近)の二つのレベルで測定されます。

散逸係数とコロナ放電の関係

通常、商用誘電体の散逸係数は温度と電圧が正常範囲内であれば一定です。しかし散逸係数が高いと電界強度が上昇し、コロナ放電が発生しやすくなります。したがって散逸係数はコロナ放電の有無を示す指標として利用されます。

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