飲料水中のヒ素が健康に及ぼす影響

はじめに

ヒ素は自然界に広く存在し、無臭・無味です。そのため、飲料水に含まれていても気付かずに摂取してしまいます。米国がん協会によれば、飲料水は世界で最も一般的なヒ素曝露経路です。過剰摂取は深刻な健康障害を引き起こしますが、米国の飲料水基準は安全とされています。

急性毒性

大量にヒ素を摂取すると、激しい嘔吐、神経障害、循環系・血液の異常、最悪の場合は死に至ります。非致死的なケースでも、皮膚の色変化、赤血球産生の低下、四肢のしびれや感覚異常、赤血球破壊、脳障害、肝肥大などが報告されています。

心血管系の問題

ヒ素は心血管系にも影響を与えます。過剰摂取は心筋梗塞や高血圧、その他の循環障害のリスクを高めます。特に高血圧や心血管疾患は、ヒ素関連の中でも頻発すると指摘されています。

肺がん

長期間にわたり高濃度のヒ素を吸入すると、肺がんのリスクが上昇します。喫煙者がヒ素にさらされると、さらにリスクが増大することが報告されています。

その他のがん

ヒ素は膀胱がん、肝臓がん、腎臓がん、皮膚がんの原因ともなります。米国環境保護庁が2000年に実施した調査では、約5600万人が安全基準を超えるヒ素を含む飲料水を飲んでいると推定されています。

飲料水中のヒ素の主な供給源

ヒ素は農業・工業汚染や自然に存在する鉱床から水系に流入します。米国内の産業は毎年数千ポンドのヒ素を環境中に放出しています。

米国の水安全性

2000年の報告書によれば、3400万人以上が平均的なヒ素濃度(がんリスクが許容できないと判断されたレベル)を含む水道水を使用しています。米国がん協会は、2006年時点で飲料水中の無機ヒ素はリットルあたり10マイクログラム以下に制限しており、これは安全と見なされています。

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