光学顕微鏡でブドウ球菌塗抹標本を染色する手順
概要
グラム陽性菌であるブドウ球菌は多数の種が皮膚に常在し無害ですが、切り傷や擦り傷から体内に侵入すると感染症を引き起こすことがあります。ブドウ球菌の存在を確認するために、検査技師はスライドに細菌を塗抹し、固定・染色した後、光学顕微鏡で観察します。染色することで菌体がはっきりと見えるようになります。
必要なもの
- ブドウ球菌塗抹スライド
- ピンセット
- バーナー(ブンゼンバーナー)
- 手袋
- 染色ラック
- 染色液
- 横置き乾燥ラック
- 洗浄用ボトルに入った蒸留水
- 吸水紙(ブロッティングペーパー)
手順
- スライドの熱固定
ピンセットでスライドを持ち、バーナーの炎先端にスライドの底部を前後にすばやく1秒間通過させます。バーナーがない場合は、60℃に予熱したスライドウォーマーで10分間加熱します。
- 冷却
過熱によりブドウ球菌が破裂したり形が変わらないよう、スライドを十分に冷却します。
- 固定状態の確認
光学顕微鏡でスライドを観察し、菌が適切に固定されているか確認します。必要に応じて新しいスライドで再度熱固定を行います。
- 手袋の着用
染色液から手を守るために手袋を着用します。
- 染色ラックへの設置
スライドを染色ラックに置き、シンクの上に配置します。染色ラックがない場合は、ピンセットや洗濯バサミでスライドを保持します。
- 染色液の適用
染色液をスライド全体にたっぷりと滴下し、自然に流れ落ちるまで待ちます。
- 乾燥
横置き乾燥ラックにスライドを置き、染色液が乾くのを待ちます。
- 洗浄
スライドを傾け、シンクに向けて上から水をゆっくりと流し、染色液を洗い流します。
- 吸水
吸水紙でスライド表面の余分な水分を軽く押さえて取り除きます。吸水紙がない場合は、キッチンペーパーや吸水パッドで代用できます。
- 最終観察
光学顕微鏡でスライドを観察し、染色が均一に行われたか最終確認します。
