豚インフルエンザと鳥インフルエンザの違い
CDCのサイトでは、1918年の鳥インフルエンザ大流行(世界人口の約3分の1が感染し、5000万〜1億人が死亡)を「全てのパンデミックの母」と呼び、2009年の豚インフルエンザも同ウイルスの子孫と位置付けています。しかし、21世紀初頭に出現した新型致死性鳥インフルエンザは、豚インフルエンザとはいくつかの点で大きく異なります。
感染リスクの違い
豚インフルエンザはヒトからヒトへの感染が容易で、咳や手洗い不足などで拡大しやすいとされています。一方、鳥インフルエンザは主にウイルスを保有する鳥と直接接触した人に限って感染し、ヒト間での伝播は極めて稀です。
地理的分布
2009年の豚インフルエンザはメキシコで発生し、北米を経て世界中に拡散しました。対照的に、2000年代初頭に報告された鳥インフルエンザはアジアが発祥とされ、2010年4月時点では東欧やアフリカへは広がっているものの、西欧や北米への広範な流行は確認されていませんでした。
遺伝子構造の違い
インフルエンザウイルスはヘマグルチニン(血球凝集)とノイラミニダーゼ(酵素)という2つの主要タンパク質で分類されます。豚インフルエンザはH1N1、鳥インフルエンザはH5N1と呼ばれ、これらのタンパク質の型が異なるため遺伝的に区別されます(出典:Testcountry.org)。
豚インフルエンザではない点
Flu.Govによれば、2009年にメキシコで発生した豚インフルエンザは「四重再集合ウイルス」と呼ばれ、各遺伝子セグメントは豚だけでなくヒト、鳥、北米豚、ユーラシア豚由来と多様な起源を持ちます。
致死性の比較
科学者は鳥インフルエンザの方が致死性が高いと警戒しています。感染例の半数以上が死亡に至る一方で、2009年の豚インフルエンザは致死率は低く、入院患者の約3分の2は基礎疾患を抱えていました(出典:Flu.Gov)。
