足から体内に侵入するフックワーム

生活サイクル

成虫のフックワームは人間や猫、犬などの肉食性動物の腸内に生息し、卵を産みます。卵は糞と共に体外へ排出され、数日で幼虫に孵化します。この幼虫は皮膚を通して侵入し、皮膚から血流へ、肺へ、気管へ移動し、そこから飲み込まれます。胃腸に到達した幼虫は成虫へと成長し、腸壁に付着して再び卵を産むことで生活サイクルが完結します。

感染経路

フックワームの幼虫は汚染された土に接触することで感染します。裸足で歩く、座る、遊ぶなどの土との接触が主な感染経路です。アイオワ州立大学の研究によると、皮膚が幼虫に触れて5〜10分程度で侵入が可能とされています。

感染症状

幼虫が皮膚に侵入した部位(主に足)にかゆみや局所的な発疹が現れます。また、幼虫が体内を移動する際に起こるアレルギー反応(皮膚移行性幼虫症)として、かゆみや痛みを伴うことがあります。軽度の感染では症状が出ないこともありますが、重症になると体重減少、下痢、腹痛、倦怠感、食欲不振、貧血などが現れます。

診断方法

医師は便検査で顕微鏡により卵の有無を確認してフックワーム感染を診断します。開発途上国では、学校児童や妊婦などの高リスク群に対して、検査を行わずに予防的に駆除薬を投与する「予防的治療」も実施されています。

治療と予防

フックワーム感染は駆虫薬(抗蠕虫薬)で治療し、通常1〜3日で駆除が完了します。大量出血がある場合は輸血や鉄剤治療が必要になることがあります。予防策としては、フックワームが生息する地域や屋外で排便が行われる場所で裸足で土に触れないことが重要です。また、園芸作業時は手袋を着用し、汚染された土に直接触れないようにしましょう。

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