アルコール摂取がもたらす影響
短期的な影響
アルコールは胃から血流に速やかに吸収されるため、短期間で様々な影響が現れます。酔いによる認知機能の低下やめまい、抑制の緩みが起こり、判断力が低下して普段はしない行動を取ることがあります。
中枢神経抑制剤として働くため、視覚や聴覚が歪み、現実感覚や感情の整理が難しくなります。人によっては社交性が高まりますが、逆に攻撃的になることもあります。身体的な短期症状としては、吐き気、嘔吐、不眠、口臭、頭痛、口渇、倦怠感などが挙げられます。食事とともにゆっくり飲むことで、これらの症状は軽減できます。
長期的な影響
継続的にアルコールを摂取すると、最も代表的な問題はアルコール依存症です。依存症からの離脱症状には不安、幻覚、手の震えなどがあります。その他の長期的リスクとして、肝硬変やビタミン欠乏、脳障害、胃疾患、勃起不全、乳がん・口腔がん・食道がんなどのがんが挙げられます。
妊婦が過度に飲酒すると胎児性アルコール症候群を引き起こし、流産や重度の先天性障害の原因となります。胎児性アルコール症候群の子どもは、知的・身体的な障害を抱えることがあります。また、親がアルコールを乱用する環境は、子どもが同様の問題を抱えるリスクを高めるとされていますが、遺伝要因か学習要因かははっきりしていません。
健康状態への影響
適度な飲酒は、心臓病の予防や症状軽減に効果があるとされています。女性は1日1杯、男性は1日2杯までが目安で、1杯はウイスキーなどの蒸留酒で約45ml、ビールで約350ml、ワインで約150mlに相当します。適度な飲酒は認知症、糖尿病、バレット食道のリスク低減にもつながります。一方、過度な飲酒はこれらの利益を相殺し、心臓へのダメージ、高血圧、肥満、脳卒中などのリスクを増大させます。
