ケイ酸ナトリウムの毒性について
ケイ酸ナトリウム(別名:メタシリケート)は、接着剤や防錆剤として広く利用される化学物質です。粉末または液体の形で供給され、さまざまな産業で使用されています。
毒性の分類
ケイ酸ナトリウムは腐食性があり、皮膚や粘膜に接触すると有害です。毒性は曝露時間と濃度に依存し、慢性的な曝露は有害とみなされます。国際化学安全プログラム(IPCS)によれば、現在のところこの化学物質に関する詳細な毒性試験データは不足しています。
曝露経路
主な曝露経路は経口、吸入、皮膚・眼接触です。粉末状のケイ酸ナトリウムを吸入したり、接着剤やセメントに触れた際に皮膚に付着したりすることで体内に取り込まれます。
動物実験における毒性
1993年の研究(Claytonら)では、マウスに対する急性経口毒性(LD50)は 10%溶液で 1280 mg/kg と報告され、軽度の皮膚刺激が観察されました。犬に対する慢性摂取試験では、1日 2.4 g/kg を4週間与えた結果、過飲症・多尿が見られ、腎尿細管障害が確認されました。これらは長期曝露による腎障害の可能性を示唆しています。
症状
人間における急性中毒症状は、接触部位のやけどや痛み、吸入時の喉の焼けつき、皮膚のやけどなどです。動物実験で観察されたような軽度の飲水欲求増加や喉の乾燥は、微量の摂取でも起こり得ると考えられますが、ヒトでの詳細なデータはありません。
職業上の潜在的毒性
米国国立医学図書館の情報によれば、ケイ酸ナトリウムは廃水処理、シーラント、結合剤、分散剤、乳化剤、緩衝剤として使用されています。配管や防錆作業、殺虫剤・殺菌剤の取り扱いに関わる職業は、吸入や経口摂取のリスクがあるため、適切な防護具の使用が推奨されます。
