アルコール依存症がもたらす社会的・経済的コスト

アルコール依存症は、医療費や法的負担、早期死亡、労働生産性の低下など、社会全体に大きな負担をもたらします。正確な金額の算出は難しいものの、米国の調査では毎年数千億ドル規模のコストが発生していると推計されています。

規模

米国保健福祉省が2000年に行った推計によると、1998年のアルコール依存症による経済的損失は約1846億ドルで、1992年の1480億ドルから25%増加しました。研究者はアルコール関連費用が年率3~4%上昇していると見積もっています。

コストの種類

同省の報告は、以下のような費用を挙げています。

  • 胎児アルコール症候群など妊娠・出生に関わる医療費
  • その他のアルコール関連医療費
  • 早期死亡による失われた収入
  • アルコール関連疾患による失われた収入
  • 犯罪被害者・加害者となった場合の失われた収入
  • 飲酒運転や交通事故に伴う費用
  • 刑事司法・法的手続きにかかる費用

重要性

カリフォルニア州に拠点を置くアルコール業界監視団体Marin Instituteは、アルコール問題が社会に年間1750億ドル以上のコストをもたらすと推計しています。同団体は、アルコール依存症が毎年数千人の死亡につながり、12歳から17歳の若者にとって最も頻繁に乱用される物質であることを指摘しています。

認識・影響範囲

世界保健機関(WHO)は2004年の報告で、アルコール依存症ががん、肝硬変、心血管疾患、精神障害など多様な重篤な疾患と関連していることを明らかにしています。

社会的影響

経済的負担に加えて、アルコール依存症は離婚、児童・配偶者への暴力、酩酊運転、その他の犯罪行為といった社会問題とも深く結びついています。また、酒場や酒類販売店が密集する地域では生活の質が低下し、依存症者がさらに飲酒を繰り返す悪循環が生じます。

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