ゴミ焼却装置の種類と特徴
ごみの焼却は古くから行われてきた処理方法です。20世紀中頃には、地域ごみ処理場が普及し、収集された固形廃棄物が大型焼却炉で燃やされました。大気汚染が健康に及ぼす影響が顕在化すると、より環境負荷の少ない処理方法が模索されるようになりました。現在でも焼却は利用されていますが、排煙中の有害物質を除去する高度なフィルタリングシステムが導入されています。
シンプル樽型焼却炉
最も一般的に使用される焼却装置です。開発途上国の小規模なコミュニティでは、収集したごみを樽状の炉に入れ点火します。可燃部分は燃焼し、残りは溶融します。炉底にたまった灰や残渣は、無人地や埋立地に捨てられます。この方式では可燃ごみと不燃ごみの分別がほとんど行われず、毒性ガスや金属成分が大気中に放出されるリスクがあります。
固定式・可動式グレート焼却炉
自治体や医療機関で広く利用されているタイプです。油や天然ガスで加熱した高温空気を大型炉床に送り込み、廃棄物を燃やします。固定式では金属グレート上にごみを積み、炉底の灰抜き口から供給される熱風で燃焼させます。可動式はコンベヤベルトでごみを搬送し、グレート上を移動させながら焼却します。可動式は処理量が大きく、投入・排渣が容易なため、固定式に比べて効率が高いとされています。
回転炉式焼却装置
液体や固体の有害産業廃棄物の処理に適した装置です。二段階構成で、まず内部が絶熱材で覆われた回転式鋼樽(回転炉)で廃棄物を均一に燃焼させます。燃焼後に発生した有害ガスや微粒子は第2炉へ送られ、再度高温で処理されてから排出されます。
