アルコール乱用が反応時間に与える影響
アルコールについて
アルコールは、穀物・野菜・果物などを発酵させて作られます。酵母や細菌が糖分をエタノールに変換し、水に溶けやすい状態になるため、血流にすぐに取り込まれます。脳へは体内で最も多くの血液が供給されるため、アルコールは迅速に脳機能を低下させます。中枢神経系(脳と脊髄)に影響を与えることで、身体のすべての機能が乱れます。
アルコールの影響
アルコールは抑制剤であり、中枢神経系の活動を遅くします。その結果、脳への信号伝達が阻害され、反応時間だけでなく感情、視覚、聴覚も鈍ります。また、筋肉の協調性が低下するため、特に運転者にとっては重大な危険となります。重度の酩酊状態では、通常はしない性的行動や自傷、交通事故、最悪の場合は自殺に至るリスクが高まります。
研究結果
2010年にコネチカット州ハートフォード病院のオリン神経精神研究センターで実施された研究では、38名を対象に「無酔」「中等酔」「高度酔」の3つのアルコール摂取量で反応時間を測定しました。無酔と中等酔のグループはほぼ同等の反応速度でしたが、高度酔のグループは反応が遅れるだけでなく、誤答も増加しました。被験者は画面に「X」の文字が表示されたときにボタンを押す課題を行い、酔いの程度が高いほど刺激に対する補償が困難になり、慎重に遅く反応しようとする傾向が見られました。
