穀物粉塵の危険性
穀物は農場や穀物保管施設のサイロや坑内に保管されます。長期間にわたる穀物粉塵の吸入は肺疾患を引き起こすだけでなく、粉塵は極めて可燃性で、爆発や火傷の危険があります。米国労働省の統計によれば、過去40年間に米国の穀物取扱施設で600件以上の爆発が発生し、250人以上が死亡、1,000人以上が負傷しています。
慢性気管支炎
穀物粉塵を吸い込むと、最も一般的に見られるのが慢性気管支炎です。気道の炎症により、痰を伴う咳やくしゃみが起こります。慢性化すると喘息を悪化させることもあります。
その他の肺疾患
繰り返し粉塵に曝露されると、緑肺(ファーマーズ・ラング)や有機毒性症候群(穀物熱)と呼ばれる状態が現れます。緑肺は穀物や干し草、カビの胞子による長期的な肺損傷で、皮膚発疹や肺疾患を引き起こすことがあります。穀物熱は有機粉塵によるもので、発熱、寒気、咳、全身の痛みなどインフルエンザ様症状が現れ、肺活量の低下を招きます。
空中の有害物質
保管中の穀物が腐敗したり、燻蒸剤が使用されたりすると、有害なガスや化学物質が発生します。燻蒸剤の吸入は心血管疾患、神経系の永久障害、癌、肺水腫など多様な健康リスクをもたらします。
穀物粉塵による爆発
粉塵は空中に懸濁すると爆発性を持ちます。粉塵が一定量以上空中に浮遊し、点火源に接触すると燃焼・爆発が起こります。安全対策として、サイロ周辺での喫煙禁止、作業前の電源遮断、スパークフリーの機器使用が重要です。床にたまった粉塵は通常、懸濁状態でないため爆発リスクは低くなります。
