職場の有害物質と健康リスク

研究結果

米国ウォルター・リード陸軍研究所は、40万人以上の新兵を対象に、エネルギー効率の高い密閉型建物と、古い通気性の良い建物に住む場合の呼吸器疾患発生率を比較した4年間の調査を実施しました。新しい建物に住む新兵は、7週間の訓練期間中に呼吸器感染症にかかる確率が約50%高いことが判明しました。この結果は、エネルギー効率を追求した建物が汚染物質や微生物、そしてそれらの副産物を内部に蓄積しやすく、健康被害を引き起こす可能性があることを示しています。

主な原因

  • 建材や内装に使用される化学物質(ラドン、ホルムアルデヒド、二酸化硫黄、一酸化炭素、二酸化炭素など)が揮発し、室内空気を汚染します。
  • コピー機やレーザープリンタはオゾンと微細なトナー粒子を放出します。
  • 大量の紙を保管する倉庫付近では、ホルムアルデヒド濃度が上昇しやすくなります。
  • アスベスト、合成繊維(カーペット、カーテン、家具の張り地)による繊維飛散。
  • 清掃用溶剤の蒸気、ほこり、空気中や表面に付着した細菌・真菌などの微生物。

健康への影響

  • 目・鼻・喉の刺激、乾燥肌、発疹、精神的疲労、倦怠感、発赤、頭痛、吐き気、めまい、喘鳴、咳などの「シックビル症候群(SBS)」や建物関連疾患(BRI)。
  • 過敏性肺炎、加湿器熱、アレルギー性喘息などの過敏症状。
  • 汚染された換気システムを介した感染症の拡散。
  • 一酸化炭素や農薬、カビ・真菌の胞子、微生物毒素などの有毒物質への曝露は、重篤な健康障害や最悪の場合は死亡につながることもあります。

対策と改善策

  • 建築・設計・管理・利用者が連携し、職場の有害物質を根本的に除去する取り組みを推進します。
  • 室内空気質に詳しい換気エンジニアや産業衛生の専門家に相談し、問題点を特定します。
  • 空調・換気・フィルタシステムの見直し・アップグレードを行い、定期的なメンテナンスと適切なサービスを実施します。
  • 問題が発覚した段階で速やかに対応すれば、被害を最小限に抑えることが可能です。

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