OSHAの人間工学要件
人間工学は、作業中の体の姿勢や位置を研究する学問です。適切な人間工学は背中を支え、筋肉や関節の負担を減らし、ケガを防止します。たとえば、キーボードの位置を調整すれば、手根管症候群のリスクを低減できます。米国労働安全衛生局(OSHA)は、職場の人間工学的問題による筋骨格系障害を防止するために、包括的なアプローチを採っています。特定の産業向けに要件が策定されていますが、ほぼすべての職場に適用できます。
従業員の参加
従業員の意見と管理者の強力な支援は、OSHA の人間工学要件策定において重要です。現場の実情を最もよく知るのは従業員であり、リスクや改善策を見つけ出すことができます。管理者は従業員から提示された問題に迅速に対応すべきです。OSHA は、従業員がプロセスに関与することで、変更への受容が高まると指摘しています。
危険の認識
雇用主は定期的に作業現場を点検し、人間工学的リスクを把握する必要があります。作業現場の危険要因を自ら調査し、傷害記録や労災保険のデータを分析することが有効です。アンケートや面談もリスク特定の手段となります。主な危険因子は「力」「反復」「不自然かつ長時間の静的姿勢」です。
- 力:作業や機器操作に必要な身体的努力のこと。
- 反復:同じ動作や一連の動作を長時間にわたり頻繁に行うこと。
- 不自然・長時間の静的姿勢:肩上げや前屈、側屈、ねじり、膝まづき、しゃがみなど、身体に負荷をかける姿勢。
低温や従業員の行動もリスクを高める要因となります。
研修
OSHA は、すべての従業員に対し、職務に応じた人間工学の研修を義務付けています。効果的な研修は、機器や工具の正しい使用方法、適切な作業姿勢、痛みや怪我につながる作業の認識、筋骨格系障害の兆候を把握する内容を含みます。
対策
良好な人間工学を実現するためには、機器・作業手順・作業環境の改善が必要です。これにより不要な動作が減り、生産性向上も期待できます。たとえば、作業エリア上方に照明を配置すれば、目の疲れを防げます。導入した対策は効果を評価し、必要に応じて見直します。評価は新たな傷害報告の確認、従業員からのフィードバック、作業パフォーマンスの測定などで行います。
