腹腔鏡下子宮頸部温存摘出術の妊娠リスク
腹腔鏡下子宮摘出術とは?
子宮摘出術は、子宮を外科的に除去する手術です。従来は腹部切開や経膣で行われましたが、腹腔鏡下上部子宮摘出術は、内視鏡(腹腔鏡)を用いて小さな切開から子宮を切除する非侵襲的手術です。子宮頸部は体内に残し、子宮体部のみを取り除きます。
全子宮摘出術と上部子宮摘出術の違い
全子宮摘出術(全摘出)は子宮、卵巣、子宮頸部をすべて除去します。一方、上部子宮摘出術(子宮頸部温存)は子宮頸部を残す点が異なります。医師間でどちらがより有効かは議論がありますが、2006年のCochraneレビューでは、良性疾患に対する健康上の差は有意に認められませんでした。
関連するリスク
従来の上部子宮摘出術は侵襲が大きく、卵巣や子宮頸部への損傷リスクがありました。腹腔鏡下上部子宮摘出術はこれらのリスクが低減しますが、2004年の研究では異所性妊娠のリスクがやや高まることが示されています。総じて妊娠率は低いものの、全摘出に比べるとわずかに上昇します。
妊娠の可能性は?
子宮が除去されているため妊娠は極めて稀です。ただし、卵巣と卵管は残っているため、まれに受精が起こり、子宮頸部に着床して異所性妊娠になるケースがあります。また、手術後に更年期が来ないことも妊娠リスクを僅かに残す要因です。
腹腔鏡下上部子宮摘出術を選ぶべき人
手術の適応は患者と医師が共同で判断すべきです。研究によれば、腹腔鏡下手術は性機能への影響が比較的軽いとされています。
しかし、将来妊娠を希望する未出産の女性が、骨盤痛や排尿障害の緩和だけを目的に子宮摘出術を選ぶのは推奨されません。代替療法を検討することが望ましいです。
