ラップバンド侵食の概要と対策

定義

侵食とは、調整式胃バンド(ラップバンド)が胃壁を突き破り、胃腔内に入り込む状態を指します。通常、バンドは胃の外側を囲むように装着され、食事摂取を制限します。

発生率

現在の手術技術では侵食は稀で、全患者の約2%にしか起こりません。過去はバンドをより強く締め付けていたため、頻度が高かったとされています。

症状

多くの患者は痛みや自覚症状がなく、体重減少が止まることが唯一のサインです。稀に、胃痛、腹部の腫れ、ポート周囲の皮膚が赤くなるなどの感染症状が現れます。バンドの制限効果が失われることも特徴です。

診断

上部消化管造影やCT検査でバンドの位置や胃壁の状態を確認し、侵食の有無を診断します。

原因

バンドを胃壁に過度に締め付けたことや、縫合が強すぎることが主な原因です。過去の装着方法は現在の技術に比べて侵食リスクが高かったとされています。

治療

まずは感染予防のため抗生物質投与とポートの速やかな除去を行います。バンド自体の除去は緊急手術ではなく、半選択的手術として計画的に実施します。侵食が進行している場合は腹腔鏡手術ではなく開腹手術が必要になることがあり、回復期間が長くなります。除去と同時に新しいバンドを再装着できるケースもあります。

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