胸部における心臓の位置と配置について解説

心臓の位置

心臓は胸腔(胸部)にある縦隔内に位置します。縦隔は胸腔の中央部で、前方は胸骨、後方は脊椎、左右は肺に囲まれています。心臓は縦隔の中でもやや左側にある「中縦隔」に収まっています。

心臓の配置

心臓は縦隔内で斜めに配置されており、完全に垂直ではなく傾斜しています。心尖部は下方・前方・左側に向き、広い基部は上方・後方・右側に向いています。

胸部を4つの象限に分けると、心臓の位置がより分かりやすくなります。縦の基準は両鎖骨の中点から下に下ろした「鎖骨中線」、横の基準は胃出口と十二指腸が合流する「横膈平面」および第4肋間隙です。

具体的な位置

  • 心尖部は第5肋間隙にあり、鎖骨中線と左前腋線(腋の前面から下ろした線)の間に位置します。
  • 右側縁は胸骨右縁に沿い、第3肋間隙(第2肋レベル付近)から第6肋間隙(第5肋レベル付近)まで伸びています。
  • 左側縁はやや複雑で、右胸骨縁の第2肋間隙から始まり、胸骨左側を横切って心尖部へ下がります。第5肋間隙では鎖骨中線の左約2.5cm(約1インチ)位置にあります。

個人差により心臓の位置は多少変わります。先天性の右位心(デクトロカーディア)や内臓逆位(シトゥス・インバース)では、心臓が右側に位置することがあります。

開心術 - 関連記事