脂肪吸引に伴う感染症とリスク

脂肪吸引のリスクとは

脂肪吸引は一般的な美容外科手術ですが、過剰な脂肪除去や同時に複数の手術を行うと重大な合併症が起こります。減量手術ではなく、食事や運動で落としにくい部位の改善を目的としています。

主な合併症

  • 肺血栓症、感染症、臓器穿孔、血腫・血清腫、神経障害、腫脹、皮膚壊死(熱傷や凍結による)、肺水腫、薬剤副作用、死亡
  • 心疾患、高血圧、糖尿病、薬剤アレルギー、呼吸器疾患、喫煙、飲酒・薬物使用歴がある人はリスクが高くなります。
  • 経験の浅い医師や診療所で手術を受けると、合併症のリスクが上がります。

2000年の調査では、約5,000例に1例の死亡が報告されていますが、全身麻酔を使用しないチュメセント法で65,000例を実施した研究では死亡例はありませんでした。

感染症のリスク

脂肪吸引後に黄色ブドウ球菌(Staph)や連鎖球菌(Strep)の感染が起こることがありますが、頻度は低いです。感染は術後の創部管理不良や器具の不適切な滅菌が原因です。チュメセント法で使用されるリドカイン含有液は抗菌作用があり、感染リスクを低減します。

脂肪吸引の種類

チュメセント脂肪吸引(tumescent liposuction)

最も一般的で、感染リスクが最も低い方法です。脂肪量の約3倍のリドカイン・エピネフリン・生理食塩水を注入し、脂肪を溶解させて吸引します。全身麻酔を必要としないことが多く、手術時間はやや長くなります。

スーパーベット脂肪吸引(super‑wet liposuction)

注入液量を脂肪量と同程度に減らした方法で、手術時間は短くなりますが、鎮静または全身麻酔が必要です。

超音波支援脂肪吸引(ultrasound‑assisted liposuction)

超音波振動で脂肪細胞を液化し除去する手法です。硬い線維性組織や男性の大胸筋に有効ですが、感染や皮膚熱傷のリスクが高くなります。局所麻酔または全身麻酔が必要です。

Restonフォームの使用について

術後の瘀血軽減を目的としたReston自己接着フォームは、感染リスクを低下させるどころか、推奨されていません。3M社は本製品を滅菌しないこと、圧迫ドレッシングや脂肪吸引手術後の使用を禁じています。

皮膚壊死(Skin necrosis)

熱傷や超音波エネルギーによる皮膚や血管の損傷、または細菌感染が原因で皮膚壊死が起こります。特に超音波支援脂肪吸引やRestonフォーム使用時にリスクが高まります。

安全に受けるためのポイント

  • 経験豊富な認定美容外科医に依頼し、病院で手術を受ける。
  • 術前に既往歴(心臓病、糖尿病、アレルギー等)を正確に伝える。
  • 術後は創部を清潔に保ち、指示されたケアを徹底する。
  • 推奨されていない圧迫材やフォームは使用しない。

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