胸腺切除のリスクと利点

胸腺切除は胸腺を外科的に除去する手術で、全身麻酔下で入院治療が必要な大手術です。手術は経胸骨(トランスステルナル)法、経頸部(トランスサーベィアル)法、ビデオ支援(VATS)法の3種類があります。

メリット

  • 重症筋無力症の治療に有効です。胸腺が異常に働くことで免疫系が神経を攻撃し、筋力低下を引き起こしますが、胸腺を除去すれば免疫攻撃が止まり、時間をかけて筋力が回復することがあります。
  • 胸腺に腫瘍がある場合にも、腫瘍除去の目的で手術が行われます。
  • 胸腺の機能不全が免疫系に悪影響を与えている場合、除去により全身状態が改善します。

リスク

  • 全身麻酔や大胸腔手術であるため、肺の虚脱、過度の出血、感染症などのリスクがあります。
  • 手術後の合併症として、発熱、悪寒、胸痛、呼吸困難、足のむくみ、脚の痛み、血尿、持続的な嘔気、激しい痛みなどが現れた場合は注意が必要です。
  • 重症筋無力症患者は既に体力が低下しているため、手術ストレスでさらに体力が低下する恐れがあります。特に60歳以上の高齢者は合併症リスクが高くなります。

注意点・術前・術後のケア

  • 出血リスクを高めるサプリメント、ハーブ、薬剤は手術の1〜2週間前に中止するよう指示されることがあります。
  • 回復期間は長く、経胸骨手術の場合は約3か月、筋力回復には数か月から数年かかることがあります。
  • 術後は医師の指示に従い、定期的な検査とリハビリを行いながら経過観察が必要です。

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