回腸ストーマ(Ileostomy)と人工肛門(Colostomy)の違い
手術の定義
回腸ストーマ(ileostomy)と人工肛門(colostomy)は、結腸や直腸が機能しない場合に大腸の内容物を体外に排出させるための手術です。回腸ストーマは小腸の最末端(回腸)を腹壁に開口させ、肛門の代わりに排便経路を作ります。一方、人工肛門は大腸の一部を腹壁に通し、結腸をバイパスして直接袋に排出させます。
各手術の適応例
回腸ストーマは、潰瘍性大腸炎やクローン病、結腸・直腸がんなど、結腸や直腸に炎症や腫瘍があるケースで行われます。腹部の感染(膿瘍や穿孔性憩室炎)や外傷、重度の腸閉塞などで結腸が機能しない場合は人工肛門が選択されます。また、直腸がんや会陰部の外傷でも人工肛門が必要になることがあります。
永続性
どちらの手術も、状況に応じて一時的にも永続的にも設定できます。腸の回復が見込める場合は、数か月後に再建手術で元に戻すことが可能です。逆に、腸管が大きく損傷している場合は永久的に装着したままになることがあります。
手術後の期待
入院期間は通常3〜7日です。緊急手術の場合はやや長くなることがあります。多くの患者は手術後2日程度で通常の食事に戻れ、日常生活への復帰が可能です。
術後のケア
人工肛門と回腸ストーマの開口部は、感染防止のために数回に分けて清潔に保つ必要があります。袋の交換や空気抜きの方法は専門スタッフから指導されます。回腸ストーマは比較的手入れが簡単で、スポーツや旅行、仕事への復帰も問題なく行えます。ただし、クローン病や潰瘍性大腸炎など慢性疾患を抱える患者は、術後も定期的な医療管理が必要です。
