てんかん患者の麻酔管理と発作予防のポイント
てんかん患者は、再発性の発作――脳活動が制御できず、痙攣やその他の症状を伴う状態――を特徴とします。全身麻酔や局所麻酔を受ける際には、術前・術中・術後の発作管理に特別な配慮が必要です。手術のタイミングで抗てんかん薬の服用が変わったり、麻酔科医が使用する特定の薬剤が発作を誘発する可能性があります。てんかんと麻酔の関係を理解すれば、余計な発作リスクを減らすことができます。
抗てんかん薬の中断
麻酔下では、通常の抗てんかん薬の投与が中断されることがあります。手術前の絶飲食指示により、服薬が抜けるケースが多く、これが手術中や術後の発作リスクを高めます。麻酔から覚醒し、嚥下反射が戻ったらできるだけ早く通常の投与スケジュールを再開することが推奨されます。手術で投薬が長時間途切れた場合、麻酔科医は覚醒直前に抗痙攣薬のブースタードーズを投与することがあります。
手術による発作の原因
頭部手術や麻酔による代謝変化、麻酔薬の神経毒性が発作を誘発することがあります。また、手術前の早朝到着や睡眠不足など、普段の生活リズムが乱れることも発作の引き金になります。
局所麻酔と発作
口腔や骨盤部位への局所麻酔注射後に発作が起きた事例が報告されています。これは麻酔薬が誤って血管内に注入された可能性を示唆します。
手術中に発作が起きた場合
麻酔中でも抗痙攣薬は投与可能であり、多くの麻酔科医は急性の症候性発作が起きても手術を中止する必要はないと考えています。
発作を誘発する麻酔薬
急速な麻酔導入時に発作が起こることがあり、特にプロポフォール、フルラン、ベンゾジアゼピン系(特にロラゼパム)で報告されています。また、麻酔からの回復を促すフルマゼニルも発作を引き起こすことがあります。
