前立腺手術後の運動法
前立腺手術後に起こりやすい尿失禁を予防・改善するためのエクササイズをご紹介します。手術で膀胱括約筋や周囲組織が損傷すると、数か月から数年にわたって尿漏れが続くことがありますが、適切な骨盤底筋トレーニングを継続すれば、失禁期間を大幅に短縮できます。
エクササイズ
-
毎日の骨盤底筋トレーニングを習慣化することで、失禁の改善が期待できます。主に肛門括約筋(骨盤底筋)を収縮させ、2秒キープし、その後5秒間の強い収縮を数回行います。1日60〜70回、仰向け・座位・立位の3姿勢で実施します。
実施手順
-
ケーゲルエクササイズは4段階で進めます。
- 骨盤底筋の感覚をつかみ、収縮できるようになる(理学療法士などの指導を受ける)。
- 定期的に繰り返し筋肉を刺激し、基礎的な強化を行う。
- 肛門括約筋を持続的かつ強く収縮させ、筋力をさらに高める。
- 筋力が十分に向上し、膀胱のコントロールが回復する。多くの男性は約3か月で改善を実感します。
重要性
-
失禁コントロールができるようになると、膀胱修復の追加手術が不要になる可能性が高まります。手術を回避できない場合でも、勃起障害などの二次的な合併症リスクを低減できます。
歴史
-
骨盤底筋トレーニングは「ケーゲル体操」と呼ばれ、1940年代に女性の産後失禁対策として Dr. ケーゲルが考案しました。1990年代に男性の前立腺手術後失禁にも有効であることが確認され、現在は標準的なリハビリテーションとして広く推奨されています。
注意点
-
ケーゲルエクササイズを始める前に必ず主治医に相談してください。合併症や他の疾患がある場合、効果が限定的だったり、外科的治療が必要になることがあります。
