ブレーダーワラック(Fucus vesiculosus)を食べる生物は?
米国海洋大気局(NOAA)によると、背の高い褐藻「ブレーダーワラック」(学名: Fucus vesiculosus)は、甲殻類や軟体動物、淡水性巻貝などの小さな海洋生物にとって重要な餌です。また、代替医薬品やお茶、料理用野菜として人間にも広く利用されています。ブレーダーワラックは、特にイギリス沿岸に多く分布しています。
甲殻類
- サイズが約0.6〜5センチメートルの小型甲殻類がブレーダーワラックを食べます。代表的な例として、等脚類(マリン・スレータ)や両脚類(サンド・ホッパー)があります。オーストラリア沿岸の調査では、これらの微小甲殻類は35万〜40万種に上ると報告されています。
軟体動物と淡水性巻貝
- ノミムシやリムパーといった硬い殻を持つ軟体動物もブレーダーワラックを食べます。ノミムシは数センチ程度、リムパーは最大で約60センチまで成長します。
- リトリーネと呼ばれる潮間帯の巻貝もこの藻を好みます。ナウチルス型の巻貝殻を持ち、螺旋状の殻は高さ約30センチに達する個体もあります。
人間
- ブレーダーワラックは野菜として調理されることがあります。例えば、イギリスの伝統料理「バター漬けブレーダーワラック」は、海藻の風味とバターのコクが楽しめる一品です。
- 栄養面では、ヨウ素に加えてカルシウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、硫黄、シリコン、鉄、ビタミンB群が豊富に含まれています。
- 医薬的利用としては、甲状腺腫(甲状腺の腫れ)やヨウ素欠乏、肥満、関節炎、動脈硬化、消化不良の改善が期待されていますが、現時点では有効性を裏付ける十分な科学的根拠はありません。
