ササフラスの利用法
ササフラスは、アメリカ南部・東部からメキシコにかけて自生する落葉樹です。北部では高さ7〜8フィート(約2〜2.5メートル)にとどまりますが、南部では最大100フィート(約30メートル)に成長します。葉や樹皮を砕くとレモンのような香りがし、黄色がかった緑色の葉、樹皮、根は薬用・料理用として幅広く利用されています。
ササフラスティー
ササフラスの樹皮を煎じて作るササフラスティーは、コーヒーに似た覚醒効果があります。胃腸、肝臓、腎臓の不調、リウマチ、皮膚疾患、風邪の緩和に用いられ、血液浄化の効果も期待されています。
ルートビア
初期の開拓者は、ササフラスの根を糖蜜と共に煮沸し、発酵させてルートビアを作っていました。しかし、ササフラスに含まれるササフラリンが発がん性の疑いがあるとして、現在は商業的に使用されていません。
薬用利用
先住民はヨーロッパ人が到来する以前からササフラスを医療に活用していました。刺激作用、鎮痛、収斂、利尿、血管拡張、抗炎症など多様な効能が報告され、心臓疾患、肥満、下痢、リウマチ、風邪、咳、目の炎症、出産時の熱、鼻血など幅広い症状に用いられました。乳幼児にも安全とされていましたが、過剰摂取は嘔吐や幻覚、昏睡を引き起こすことがあり、FDAはササフラリンを含むハーブの販売を禁止しています。
樹液や油は虫刺されやシラミの駆除に外用され、酢漬けや煎じ液は痛風、捻挫、皮膚の腫れの治療に利用されました。フロリダ大学の報告によれば、1600年代に梅毒治療にトニックとして使用された例もあります。タバコ依存の克服のために樹皮を噛む習慣もありました。
料理への利用
乾燥させた葉や根、樹皮は粉末にして肉料理やシチュー、スープのとろみ付けに使われます。特に乾燥根と葉の粉末は、ケイジャン料理の重要な調味料「ガンボファイル」の材料として広く利用されています。
農業利用
ササフラスは成長が早く、劣化した土壌の回復に役立ちます。自然災害で植生が失われた地域に植えることで侵食防止や土壌改良が期待でき、先住民は種子とともに花を植えて自然肥料として活用していました。
建築利用
ササフラスの木材は軽くて耐久性があり、先住民や植民者は小型の船舶、キャビネット、バケツ、柱など様々な道具や建材に利用しました。
