Gelsemium(ゼルスミウム)の副作用と注意点
ホメオパシーは、患者の症状を評価し、極めて希釈した薬剤で治療する代替医療です。「似たものが似たものを治す(like cures like)」という原理に基づき、健康な人が同じ症状を示す薬を選びます。ゼルスミウムはその一つで、経験豊富なホメオパシー専門家が適切に処方すれば安全とされていますが、適切な知識がない場合は中毒を起こし、最悪の場合は致命的です。
識別
学名は Gelsemium sempervirens。米国南部・南西部やメキシコに自生する常緑性のつる植物で、深緑の葉と芳香のある黄色い花が特徴です。別名は「イブニングトランペットフラワー」や「カロライナ・ジェサミン」、俗に「黄ジャスミン」と呼ばれますが、真のジャスミンとは系統上関係がありません。
特性
主な有効成分はアルカロイドの「ゲルセミニン」と「ゲルセミン」です。アルカロイドは中枢神経系に作用し、量や種類により効果が異なります。例えばカフェインもアルカロイドの一種です。ゼルスミウムのアルカロイドはストリキニーネ系に近く、植物全体が有毒です。花の蜜を採取したミツバチが死亡することも報告されています。
用途(機能)
中枢神経への作用を利用し、ホメオパシーでは神経痛や頭痛、特定の筋肉痛、生理痛、喉の痛み、夏風邪などの症状緩和に用いられます。医薬部外品として使用される部位は根茎と根で、秋に採取し乾燥、アルコールで抽出したチンキをさらに大量に希釈し、指示された水量で服用します。
警告
ホメオパシーで用いられる極薄の希釈剤を除き、ゼルスミウムは強い毒性を持ちます。中枢神経を抑制し、呼吸抑制、筋力低下、最終的には麻痺に至ります。体温・脈拍の低下、顔面の弛緩、瞳孔散大、二重視が現れ、症状は半時間以内に出現することもあります。治療が遅れると、約7時間半で致死に至ります。
対処法
ゼルスミウム中毒が疑われる場合は速やかに救急医療を受けてください。医師は嘔吐誘導や呼吸補助を行い、必要に応じて心臓刺激薬(例:ジギタリス)を投与します。
