ホモシスチン尿とは?
ホモシスチン尿とは
ホモシスチン尿は、遺伝性のまれな代謝異常で、必須アミノ酸であるメチオニンの代謝が障害されます。メチオニンは肉、魚、鶏肉、卵、乳製品、豆類などに含まれます。
この病気では、酵素シスタチオニンβ-シンテターゼ(CBS)の機能不全により、メチオニンがシスタチオニンへ変換されず、血中および尿中にメチオニンとホモシスチンが蓄積します。ホモシスチン濃度が高くなると血管を傷つけ、血栓、心疾患、脳卒中などのリスクが増大します。
主な症状
症状は個人差が大きく、軽度から重度まで様々です。代表的な症状は以下の通りです。
- 髪が細く脆い
- 眼の水晶体脱臼(エクトピア・レントリス)
- マルファン様体型(長身で細身、四肢が長い)
- 知的障害・発達遅延
- けいれん
- 視力障害・聴力低下
- 骨粗鬆症や骨折しやすさ
- 腎機能障害
治療法
根本的な治療法はありませんが、食事・ビタミン・薬物療法で症状を管理します。
食事制限
メチオニン含有量の多い肉、魚、鶏肉、卵、乳製品、豆類の摂取を制限します。
ビタミン補充
ビタミンB6(ピリドキシン)と葉酸のサプリメントが必要です。これらはメチオニン代謝に関与します。
薬物療法
血栓リスク低減のため、アスピリン、ワルファリン、クロピドグレルなどが処方されることがあります。
診断方法
血中ホモシスチン濃度を測定する血液検査が主な診断手段です。尿中のホモシスチン測定も併用されます。
予後
早期発見と適切な治療により、患者は通常の生活を送ることが可能です。重症例でも治療が遅れると合併症リスクが高まります。
予防と遺伝カウンセリング
遺伝性疾患であるため予防はできませんが、家族歴がある場合は遺伝カウンセリングを受けることで、子どもが発症するリスクを把握できます。
