理学療法で超音波が使われる理由とは?

超音波治療装置は、高周波の音波を患部に送り込み、深部まで熱を生じさせることで疼痛を緩和し、治癒プロセスを促進します。医師、理学療法士、作業療法士は、筋骨格系に関わるさまざまな痛みやケガに対し、超音波を承認された治療法として使用しています。代表的な対象は腱炎、捻挫・肉離れ、関節炎、手根管症候群、線維筋痛症、腰痛などです。

診断用超音波

「超音波」と聞くと、画像診断用の装置を思い浮かべる人が多いでしょう。診断用超音波は体内の構造を映し出すために使用され、妊娠中の胎児や心臓、前立腺、甲状腺などの異常検査に活用されます。治療用超音波とは目的や出力が異なります。

治療用超音波

治療用超音波は、ACアダプタに接続した本体から電流を供給し、トランスデューサヘッド(アプリケータ)を介して音波を放出します。ヘッドは患部の皮膚上にジェルを介して当てられ、ゆっくりと円を描くように動かすことで熱傷を防ぎます。1回のセッションは5〜10分で、週に3〜5回、必要に応じて実施されます。

超音波の方式

理学療法で使用される超音波は「連続波」と「パルス波」の2種類があります。連続波は高い周波数で連続的に出力され、熱効果が大きく、軟部組織の修復や代謝促進に適しています。一方、パルス波は間欠的に出力され熱の上昇が抑えられ、急性炎症や疼痛、創傷ケアに用いられます。

フォノフォレシス(薬剤導入超音波)

フォノフォレシスは、超音波とジェルを使って薬剤を皮膚深部へ搬送する技術です。局所的に薬を届けられるため全身への副作用が少なく、炎症や疼痛の緩和に効果的です。ただし、使用できる薬剤は分子サイズや熱・振動に耐えるかどうかの条件があり、すべての薬が適用できるわけではありません。

超音波治療の効果

超音波波動は組織の血流を促進し、栄養素や酸素、抗体を患部へ運びます。これにより炎症や腫れが軽減し、治癒が早まります。また、代謝が活性化されることで筋肉や腱の柔軟性が向上し、瘢痕組織の形成も抑制されます。

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