アライグマが媒介する主な感染症と予防策
アライグマは都市部や郊外でも容易に生活圏に入り込み、夜間にゴミ箱を荒らすだけでなく、人間に感染症をもたらす危険性があります。アライグマが保有する病原体は、直接の咬傷や引っ掻き、体液や糞便との接触を通じて人に伝染します。
狂犬病
狂犬病はウイルス性の致死性疾患で、感染したアライグマに咬まれた際に感染します。感染した動物の唾液が開放創に入ると発症することがありますが、これは稀です。咬傷や引っ掻きがあった場合は速やかに医療機関で診察を受け、曝露後予防接種(ワクチン)を受けることが重要です。ペットがアライグマに噛まれた場合も、獣医師に相談してください。
アライグマ回虫症(ベイリサスカリス症)
アライグマ回虫は糞便中の卵を経口摂取することで人に感染します。汚染された水や土壌を誤って飲み込むと感染し、協調運動障害、疲労、失明、昏睡などの症状が現れます。感染が疑われる場合は速やかに医師の診察を受け、早期治療を行うことで重篤化を防げます。
ジアルジア症
ジアルジアはアライグマが保有する寄生虫による腸管感染症です。汚染された水や土壌を飲み込むと感染し、下痢、吐き気、腹痛といった激しい胃腸症状が出ます。適切な抗原虫薬で治療可能です。
レプトスピラ症
アライグマは尿中にレプトスピラ菌を排泄します。汚染された水が皮膚や粘膜(鼻、口、喉、目)に接触したり、誤って飲み込んだりすると感染し、頭痛、筋肉痛、高熱といったインフルエンザ様症状や、肝臓・腎臓障害を引き起こします。抗生物質による治療が必要です。特に犬は致死的になることがあるため、ペットの予防接種と管理が重要です。
アライグマとの接触を避け、野生動物の糞便や体液に触れた際は手洗いや消毒を徹底しましょう。
