寄生虫が宿主を弱らせるだけで殺さない理由とは
寄生虫と宿主の関係
寄生虫は宿主の生存に依存しているため、宿主が死んでしまうと自分も死んでしまいます。そのため、進化の過程で宿主を弱らせる程度にとどめ、致死させないようになっています。
宿主が死亡するケース
免疫力が著しく低下している場合(例:HIV/AIDSや免疫不全症)には、寄生虫が重篤な症状を引き起こし、最終的に死亡に至ることがあります。
宿主を弱らせるが致死しない代表的な寄生虫
- マラリア(Plasmodium 属)…蚊(雌のハマダラカ)に刺されて感染。発熱、寒気、貧血などの症状を引き起こすが、適切な治療を受ければ回復できる。
- 鉤虫…熱帯・亜熱帯の土壌に潜む。皮膚から体内に侵入し、腹痛、下痢、貧血を引き起こす。重症化すると栄養失調や成長障害になる。
- 住血吸虫症(Schistosoma)…汚染された淡水で幼虫が皮膚に侵入。腹痛、下痢、血尿などを起こし、長期的には肝臓や腎臓に障害を残すことがある。
注意すべき点
上記の例は寄生虫による疾患ですが、結核のように細菌が原因の疾患は「寄生虫」ではありません。ここでは寄生虫が宿主に与える影響の概念を示すために挙げています。
寄生虫は宿主を完全に殺さないように進化した結果、宿主が長期間生きている間に繁殖・拡散できるようになっています。免疫が低下した場合は例外的に致死的になることがあります。
