スコーピオンに刺されたときの対処と予防
分布
米国に生息する約40種のサソリのうち、人間に危険なほどの毒を持つのは「樹皮サソリ」だけです。樹皮サソリは主にアリゾナ州全域とメキシコに分布し、カリフォルニア州南西部、ユタ州南部、ニューメキシコ州、テキサス州、ネバダ州にも少数が見られます。
症状
樹皮サソリに刺されると激しい疼痛が走り、刺された部位はすぐに腫れ、次第に痺れが生じます。毒素の影響で口が泡立つ、呼吸困難、筋肉の痙攣、痙攣発作が起こることもあります。特に乳幼児や高齢者は重症化しやすいですが、致死例は極めて稀で、米国では1980年代中頃以降死亡例は報告されていません。毒性の低いサソリに刺された場合は、軽い腫れと圧痛程度で済むことがほとんどです。
発生状況・注意点
アリゾナ州の主要都市だけでも年間5,000件以上のサソリ刺傷が報告されています。サソリは春から夏にかけて活動が活発になり、ほとんどの種が夜行性です。樹皮サソリは倒木や岩の下、樹皮の下などに潜む習性があり、ハイキングやキャンプ時だけでなく、薪の山や屋外の隙間でも見かけます。
応急処置と診断
刺されたらまず患部を石鹸と水でよく洗浄し、短時間氷嚢で冷やして腫れを抑えます。樹皮サソリが頻繁に出没する地域に住んでいる場合は、サソリの外観を把握しておくと安心です。刺されたらすぐに医療機関を受診し、可能であれば安全に捕獲したサソリを持参して正確な種の同定と適切な治療を受けましょう。
予防と対策
サソリは基本的に人を避けますが、衣服や靴の中に潜むことがあります。外出前に靴や衣類を必ずチェックし、キャンプやハイキング時は長袖・長ズボンを着用してください。屋外にある薪、木くず、不要な板類は整理し、家の外壁や床下の小さな隙間はシーリング材で塞いでサソリの侵入を防ぎましょう。
