概要

星状細胞腫(アストロサイトーマ)は、脳内のグリア細胞である星状細胞から発生する悪性腫瘍です。米国臨床腫瘍学会(ASCO)によると、全脳腫瘍の約8.5%を占めます。小児でも頻発しますが、成人でも発症します。

診断

星状細胞腫は、MRIやCTスキャン、組織診断(生検)によって確認されます。腫瘍の位置や大きさ、増殖速度に基づき、グレード(Ⅰ〜Ⅳ)で評価されます。

タイプ(グレード)

  • Ⅰ型:低悪性度で成長が遅く、手術で完全切除が可能なことが多い。
  • Ⅱ型:やや悪性度が高く、再発リスクがある。
  • Ⅲ型:中等度から高度の悪性度で、手術後に放射線療法や化学療法が必要。
  • Ⅳ型:最も悪性度が高く、浸潤が広範囲に及び、治療が困難。

症状

成人の星状細胞腫に伴う主な症状は以下の通りです。

  • 姿勢異常や片側の感覚低下
  • 二重視・視力低下
  • 頭痛、嘔吐
  • 記憶障害や言語障害
  • けいれん、筋力低下
  • 情緒不安定やうつ症状

治療法

腫瘍が手術で切除可能な部位にある場合、外科手術が第一選択となります。手術が困難な場合や術後の再発予防のために、放射線療法や化学療法(テモゾロミド、シクロホスファミドなど)が併用されます。

予後

星状細胞腫の5年生存率は、腫瘍のグレードに大きく左右されます。英国がん研究所(Cancer Research UK)のデータによると、成人の全体的な5年生存率は約40〜60%です。低悪性度(Ⅰ・Ⅱ型)の場合は比較的良好ですが、高悪性度(Ⅲ・Ⅳ型)では予後が不良です。