びまん性固有橋膠芽腫(DIPG)の治療法
概要
びまん性固有橋膠芽腫(Diffuse Intrinsic Pontine Glioma、DIPG)は、主に5歳から10歳の小児に発症するまれで致死率の高い脳幹腫瘍です。腫瘍細胞は健康な細胞の間や周囲に浸潤し、位置が極めてデリケートなため外科的切除は不可能です。そのため、主な治療は放射線療法で、症状の緩和を目的とします。平均生存期間は9〜12か月とされています。
症状
- 頭痛、嘔吐、倦怠感などのインフルエンザ様症状(脳圧上昇による)
- 水頭症(脳内に液体がたまり圧力が上がる)
- 嚥下・眼瞼閉鎖・咀嚼などの顔面運動障害
- 歩行困難
症状は個人差があり、腫瘍が発生してから約1か月以内に現れることが多いです。上記の症状が見られたら、速やかに医師の診察を受けてください。
治療法
- 放射線療法:外部ビーム放射線を腫瘍に直接照射する方法です。治療を受けた患者の約75%が一時的な症状改善を示しますが、効果は持続しません。
- 化学療法:静脈注射または経口投与による抗がん剤です。現在も多数の臨床試験で検証が進められています。2008年8月号の『Neuro Oncology』に掲載された研究では、放射線療法前に化学療法を行うことで生存率が向上する可能性が示唆されましたが、副作用リスクも高いことが報告されています。
