化学療法中の吐き気を乗り越える方法
化学療法中の吐き気や嘔吐は、使用する薬剤や放射線治療の併用、個人の体質などにより異なります。特に以下の薬剤は吐き気を引き起こしやすいとされています。
- アルトレタミン(ヘキサレン)
- ダカルバジン
- ドキソルビシン(アドリアマイシン)
- メクロレタン(マスタージェン)
- プロカルバジン(マトゥレイン)
- ストレプトゾシン
- カルムスチン
- シスプラチン
- カルボプラチン
これらの副作用に対処するため、医師の診断に基づき様々な抗吐き気薬が処方されます。
1. 抗吐き気薬の活用
使用する化学療法薬に応じて、治療前後に経口または静脈投与で抗吐き気薬を使用します。主な薬剤は次のとおりです。
- セロトニン受容体拮抗薬:オンダンセトロン(ゾフラン)、ドラセトロン(アンゼメット)、グラニセトロン、パロノセトロン
- ステロイド:デキサメタゾン
- ドーパミン拮抗薬:メトクロプラミド(レグラン)、ハロペリドール(ハルドール)、プロクロルペラジン
- 補助薬:アルプラゾラム(ザナックス)、ロラゼパム(アティバン)などのベンゾジアゼピン系、スコポラミンなどの抗コリン薬、ベナドリルなどの抗ヒスタミン薬
- 新規薬剤:エメンド(アプレピタント)—2003年にFDA承認。化学療法後24時間以上続く遅発性吐き気に有効です。
2. 薬以外の予防策
医師が推奨する生活習慣の工夫として、次のポイントがあります。
- 1回の食事量を減らし、1日5~6回の少量の食事に分ける。
- 好みの食べ物を選び、甘い・揚げ物・脂っこいものは避ける。
- 水、無糖ジュース、紅茶、フラットジンジャーエールなど、冷たい飲み物を十分に摂取する。
- 吐き気を誘発しやすい匂いを避ける。
- 食後はリラックスできる服装で休む。
- 瞑想や深呼吸などのリラクゼーション法を取り入れる。
- 化学療法の12時間前まで絶食する。
3. ジンジャーの活用
米国ロチェスター大学医学センターが実施した、国立がん研究所資金提供の研究では、ジンジャー摂取が吐き気軽減に効果的であることが示されました。
- ジンジャーを3日間前後にわたり、1日2回、各1カプセル(合計0.5〜1g)を服用。
- 1gは小さじ1/2、0.5gは小さじ1/4に相当。
- ジンジャーは健康食品店で入手可能。
- 研究参加者はジンジャーと同時に、ゾフランやキトリルなどの標準的な抗吐き気薬も使用。
- 対象は化学療法を最低3回受ける予定のがん患者644名。
ジンジャーは副作用が少なく、手軽に取り入れられる自然療法としておすすめです。
