S状結腸がんの症状と診断・治療のポイント
S状結腸がんは、大腸のS字状に曲がった部分(S状結腸)に発生する悪性腫瘍です。大腸がん全体の中で死亡率が高く、米国国立がん研究所によると、年間約147,000件が新たに診断され、約50,000人が死亡しています。
機能
消化管の一部として、S状結腸は便の一時的な貯蔵庫の役割を果たします。1日2回程度の「大腸運動」によって、便が直腸へと送られます(Cleveland Clinic)。
症状
初期段階ではほとんど症状が出ませんが、進行すると以下のような症状が現れることがあります。
- 便に血が混じる
- 下痢や便秘、便が細くなる
- 腸閉塞による腹痛
- 原因不明の貧血、体重減少
重要性
早期は無症状であるため、定期的な検査が重要です。シグモイドスコピーにより、S状結腸と直腸の粘膜を直接観察できます。
検査と診断の流れ
シグモイドスコピーでポリープや異常が見つかった場合、組織を採取し病理検査を行います。結果が陰性であれば次回検査まで経過観察、陽性でがんが確認されれば治療方針が決定されます。
ステージ分類
がんは腫瘍の大きさと浸潤深さでステージが決まります。
- ステージⅠ:粘膜層にとどまる小さな腫瘍
- ステージⅡ:筋層まで浸潤したやや大きな腫瘍
- ステージⅢ:更に大きく、近傍のリンパ節へ転移
治療法
手術が基本です。ステージⅠ・Ⅱでは手術単独で済むことが多いですが、ステージⅢになると手術後に放射線療法や化学療法を併用し、転移したがん細胞の増殖を抑えます。
