根治的前立腺摘除術(前立腺がん手術)とは
手術概要
根治的前立腺摘除術(radical prostatectomy)は、前立腺がんの治療法のひとつで、前立腺全体と精嚢、前立腺を通る尿道の一部、精管の末端、膀胱頸部の一部を取り除きます。
歴史
初期の取り組み
1867年、ドイツの外科医テオドール・ビロートががんに侵された前立腺の切除に成功しました。1904年には、米国泌尿器科の先駆者ヒュー・ハンプトン・ヤングが米国で初めて前立腺がん手術を行いました。
近代的手術法の確立
1945年、アイルランドの外科医テレンス・ミリンが現在の根治的前立腺摘除術の基礎となる技術を発表しました。1982年には、パトリック・ウォルシュが勃起神経温存手術(nerve‑sparing)を初めて実施し、術後の性機能回復率が向上しました。
従来の手術法
主に2つの開腹手術が行われます。
- 後腹壁アプローチ(レトロパブック法)…腹部に大きな切開を行い、骨盤内リンパ節へ容易にアクセスします。
- 会陰アプローチ…会陰部に切開を入れ、前立腺を直接摘出します。
最新の手術法
侵襲を低減するため、以下の2つの低侵襲手術が普及しています。
- 腹腔鏡手術…数ミリの小さな切開とカメラ映像で手術を行います。
- ロボット支援手術(da Vinci手術システム)…ロボットアームと3次元映像により、より精密に前立腺を摘除します。
主な副作用
- 尿失禁
- 出血・感染
- 勃起不全(性機能障害)
- 不妊
