PSA検査で数値が高くなる原因は?

前立腺特異抗原(PSA)検査は、前立腺がんやその他の前立腺疾患を早期に発見する手段です。PSAは前立腺で産生されるタンパク質で、血液中に微量が自然に存在します。前立腺が肥大したり炎症を起こしたりすると、血中のPSA濃度が上昇します。PSA検査はその濃度を測定し、数値が4.0 ng/mL以上になると「高値」と判断されますが、高値の原因はがんだけではありません。

主な原因

  • 良性前立腺肥大(BPH)や前立腺炎:前立腺が肥大したり炎症を起こすと、がんでなくてもPSAが上がります。年齢とともにリスクは高まります。
  • 前立腺がん:高PSAががんを示すこともありますが、確定診断には前立腺生検が必要です。高PSAの患者のうち、がんと診断されるのは約3割未満です。
  • 偽陽性:射精、感染、前立腺への圧迫(例:長時間の自転車乗車)など一時的な要因で数値が上がることがあります。米国バージニア州立大学医学部の調査では、約70%が偽陽性とされています。陽性結果が出た場合は、再検査が推奨されます。
  • 加齢:年齢とともにPSAは自然に上昇します。40代で2〜3 ng/mLでも高いとみなされることがありますが、70代・80代では4 ng/mL以上でも正常範囲と考えられることがあります。米国国立がん研究所は年齢調整された基準の有用性を認めていません。

議論のポイント

国立がん研究所は、PSAが高いからといって必ずしも死亡リスクが高まるわけではないと指摘しています。前立腺がんは多くの場合進行が遅く、特に高齢者では症状が出ないことが少なくありません。PSA検査が前立腺がんによる死亡率低減に効果があるという証拠は十分ではありません。検査を受ける前に、医師とリスクとベネフィットをよく相談しましょう。

前立腺がん - 関連記事