放射線性腸炎への対処法
腹部や骨盤への放射線治療を受けた患者は、放射線性腸炎(小腸の炎症)を起こすことがあります。吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、体重減少などの症状が現れ、急性期は治療終了後に改善しますが、慢性化すると数年にわたって続くことがあります。栄養状態が低下すると治癒力やがん治療の耐性が低下するため、適切な対策が重要です。
放射線性腸炎の対処ステップ
- 下痢のコントロール
症状に応じて、カオペクテート、ロトミル、イモディウム、パレゴリックなどの下痢止めを医師に相談してください。 - 腹部痙攣の緩和
ドナタルなどの処方薬で痙攣を抑えることができます。強い痛みにはオピオイド系鎮痛薬が選択肢となります。 - 直腸刺激の軽減
ステロイド系の坐剤やフォームを使用して直腸の炎症を抑える方法があります。医師に処方を依頼しましょう。 - 乳糖の除去
放射線治療後は乳糖分解酵素(ラクターゼ)の産生が低下しやすいため、牛乳、アイスクリーム、チーズなどの乳製品を控えます。バターミルクやヨーグルトは比較的耐容しやすいです。 - 低繊維食の選択
繊維は水分を吸収し、腸内の通過を早めて下痢を悪化させます。新鮮な野菜や全粒穀物は少量にとどめ、低繊維の食材を中心に摂取してください。 - 十分な水分補給
1日最低12杯(約2リットル)の水を飲み、カフェインやアルコールは控えめに。デカフェのコーヒーや紅茶でも構いません。 - 外科的治療の検討
慢性で薬物療法が効果を示さない場合、腸管バイパスや損傷部位の切除といった手術が必要になることがあります。外科医と相談しましょう。
上記の対策を医師と密に連携しながら実施することで、症状の軽減と栄養状態の改善が期待できます。疑問や不安がある場合は遠慮なく相談してください。
