ADHDへの頭蓋仙骨療法の概要と評価
頭蓋仙骨療法とは
頭蓋仙骨療法は、体内の頭蓋仙骨システム(脳と脊髄を包む膜と液体)が不均衡になると、脳機能に影響を及ぼすと考える代替療法です。創始者のジョン・ウプレッジャー博士によれば、このシステムのバランスを整えることで、脳周囲の液体の流れを改善し、様々な健康問題の緩和を目指します。
治療の仕組み
ウプレッジャー博士は、頭蓋仙骨システムの不均衡が頭蓋や脊椎に過剰な圧力を生じさせ、細胞のうっ血や脳への血流低下、細胞内の毒性蓄積などを引き起こすと指摘しています。これらが過活動状態の細胞を生み、ADHD の症状につながるとされます。治療は、優しいタッチによるマッサージで圧力を緩和し、液体循環を正常化させることで、症状の改善を狙います。
賛否両論
ウプレッジャーは24年で5万人以上のセラピストを養成し、世界中で実践されていますが、科学的根拠は乏しいとされています。1999 年にブリティッシュコロンビア州の医療技術評価局が行った調査では「頭蓋仙骨療法の有効性を裏付ける十分な証拠はない」と結論付けられました。また、QuackWatch を運営する退職心理学者は、ウプレッジャーの主張を「奇抜で空想的」と批判しています。一方で、実際に症状が軽減したと報告する患者やセラピストも多く、軽いタッチのマッサージ自体は危険性が低いため、興味がある人は試してみる価値はあるでしょう。
