多動性障害の診断
多動性の呼称
多動性は時代や文脈によりさまざまな名称で呼ばれます。代表的な呼称には「注意欠陥多動性障害(ADHD)」「注意欠陥障害(ADD)」「多動児症候群」「軽度脳機能障害」などがあります。名称が多いと診断の理解が混乱しやすいですが、根本的な症状は共通しています。
症状
多動性の主な症状は以下の通りです。
- 過度のそわそわ感や落ち着きのなさ
- 注意が散漫で、課題を続けられない
- 指示や会話を聞き逃す、あるいは聞いていないように見える
- 過剰な会話や大声、他人の話に割り込む
- 座っていられない、場所を移動したがる
- 簡単に注意がそれる
- 集団活動に適切に参加できない
- 指示に従うのが困難
- 物をなくす、考えたことをすぐ口に出す
診断のポイント
多動性の正確な診断には時間と徹底した評価が必要です。学習障害、視覚・聴覚の問題、環境要因、薬物・アルコールの使用など、他の要因が症状の原因でないかを除外します。学校の記録や過去の成績、家族歴などの詳細なヒストリーを収集し、子どもの場合は教師や保護者、成人の場合は家族や友人へのインタビューを行います。また、子どもは日常生活の中で観察することが重要です。
男児における有病率
多動性は女性より男性に多く見られますが、正確な理由はまだ解明されていません。男女ともに同様の症状が現れます。
統計情報
米国保健福祉省のデータによれば、診断基準を満たす多動性の症状は子どもの約4%に見られます。子どもの約40%が成長とともに症状が軽減するとされています。米国疾病予防管理センター(CDC)の報告では、過活動児の約半数が対抗性挑戦性障害(ODD)などの行動障害を併発していることが示されています。
