美容業界のアレルギーと対策
美容業界で働く人は、ヘアスプレーやフェイスクリーム、染料など多種多様な化学物質に日々さらされています。皮膚のかゆみや発疹、くしゃみ、喘鳴、目のかゆみ・涙目といった症状は、これらの化学物質への慢性的な曝露が原因になることがあります。ラテックス手袋のように、見た目は単純でもアレルギーを引き起こすケースもあります。
低アレルゲン性は本当か?
製品に「低アレルゲン」「敏感肌用」などの表示があると安心しがちですが、米国では「低アレルゲン」の定義が法的に定められていません。そのため、メーカーの判断で表示されているだけです。香料や既知の刺激物が含まれていないからといって、全員にとって安全とは限りません。皮膚科医がテストしたとしても、科学的根拠が伴わないことが多いのです。
日焼け止めからマニキュアまで、すべての化粧品には何らかの化学成分が含まれ、アレルギー反応を引き起こす可能性があります。天然由来や植物エキスだけを使用したと謳う製品でも、保存料が添加されている場合があります。
アルファヒドロキシ酸 (AHA)
AHAは、角質除去やシワ・ニキビ対策、肌色の均一化を目的とした製品に広く使用されています。pHバランスを調整し、酸性・アルカリ性を変えることで効果を発揮しますが、皮膚の色素沈着、皮膚炎、刺激感、化学やけど、腫れ、膨疹、かゆみ、皮むけなどの副作用が報告されています。
アセトン
アセトンは除光液や一部のコロン、食器用洗剤にも含まれます。吸入するとめまい、言語障害、口や喉の乾燥を引き起こし、重症例では意識障害や昏睡に至ることがあります。中枢神経抑制作用があるため、換気の良い場所での使用が重要です。
石油タール系誘導体
フケ防止シャンプーに使用されることがありますが、成分表示では「FDC」や「DF&Cカラー」など別名で表記されることがあります。頭痛、鼻血、咳、発疹、やけど感、さらにはがんのリスクも指摘されています。2001年のカリフォルニア州の研究では、永久染毛剤を月に1回使用した女性に膀胱がんの発症率上昇が認められました。
ラテックス手袋アレルギー
天然ラテックス手袋には、装着を助けるためのコーンスターチや各種化学添加物が含まれます。アレルギーの原因は必ずしもラテックス自体ではなく、これらの添加物です。繰り返し接触すると感作が進み、じんま疹や喘息発作が30分以内に現れることがあります。
