さまざまなアレルギーの種類と対処法
米国国立アレルギー感染症研究所 (NIAID) の推計によると、毎年約4000万~5000万人がアレルギーに悩まされています。症状は軽度から中等度が多く、市販薬で対処できることもありますが、慢性化したり重症化したりするケースも少なくありません。生活の質を向上させるために医療機関での治療を受ける人も増えています。
アレルギーの仕組み
アレルギーは、免疫システムが無害な物質に対して過剰に反応することで起こります。抗体がヒスタミンというタンパク質の放出を促し、血管壁が透過性を増して組織に液体が漏れ出し、炎症が生じます。主な症状は、鼻水・鼻づまり・くしゃみ・咳・目のかゆみ・涙、皮膚の発疹やじんましんなどです。稀にアナフィラキシーショックや喘息発作を引き起こすこともあります。
空気中のアレルゲン(吸入性アレルギー)
吸入性アレルギーは最も一般的です。NIAIDによれば、花粉症は米国で最も頻繁に診断される疾患のひとつです。主な原因は花粉、カビ、ダニです。ダニ対策としては、カーペットをフローリングに変える、布製家具や寝具を定期的に洗濯・掃除することが有効です。国立アレルギー局が花粉やカビの濃度を公表する際は、屋内にとどまる人も増えます。治療法は経口抗ヒスタミン薬、点鼻薬、アレルギー免疫療法(アレルギーショット)などがあります。
食物アレルギー
ピーナッツ、木の実、魚介類が代表的な食物アレルゲンです。加えて、牛乳、卵、小麦、豆腐(大豆)にもアレルギーを示す人が多くいます。症状は皮膚の発疹、腹痛、嘔吐、下痢などです。人口の約4%が食物アレルギーを持ちますが、アナフィラキシーの主要因でもあります。アナフィラキシーは血圧低下、失神、じんましん、呼吸困難などを伴い、喉の腫れ(血管性浮腫)も起こります。緊急時はエピネフリン自己注射(EpiPen)を使用し、その後抗ヒスタミン薬やステロイドで対処します。
医薬品アレルギー
ペニシリン、サルファ薬、コードインなどが代表的な薬剤アレルゲンです。インスリンなどの製剤に含まれる緩衝剤が原因になることもあります。症状はじんましん、嘔吐、呼吸困難などの中等度から重度まで幅広く、正確な服薬歴の管理が重要です。薬剤アレルギーのある人は、医療機関でのアレルギーカードや医療警告ブレスレットの着用が推奨されます。
昆虫アレルギー
ミツバチ、スズメバチ、アリの刺傷は、重篤なアレルギー反応やアナフィラキシーを引き起こすことがあります。既往歴がある人には、ポケットサイズのエピペンが処方されます。刺され部位にじんましんができた場合は、氷嚢で冷やし、経口抗ヒスタミン薬で症状を抑えます。
ペットアレルギー
犬や猫の毛、唾液、フケに含まれるたんぱく質が空気中に拡散し、アレルギー反応を誘発します。主な症状はくしゃみ、鼻水、目のかゆみ、鼻副鼻腔の痛みです。対策としては、ペットのアレルギー薬投与、ペットの飼育をやめる、もしくは毛の少ない動物(例:魚、爬虫類)に切り替える方法があります。
アレルギーは種類が多岐にわたりますが、適切な診断と治療、日常生活での予防策を講じることで症状の軽減や生活の質向上が期待できます。
