リスク要因

アルツハイマー協会の情報によれば、脳細胞の機能不全と退化が病気の進行原因とされていますが、なぜ細胞が失敗するのかはまだ解明されていません。患者の多くは65歳以上ですが、30代で発症する例も報告されています。家族歴があると発症リスクが高まり、特に複数の親族が罹患している場合はさらにリスクが増大します。

診断

アルツハイマー病は単一の検査で確定できないため、医師は症状、他の健康問題、既往歴、服用中の薬剤などを総合的に評価します。記憶リストの暗唱や指定時刻の時計描画などの簡易課題で認知機能を検査し、身体・神経状態の評価や脳画像検査も併用します。これらの情報を基に診断し、治療方針を決定します。

治療法

根本的な治療法はまだありませんが、症状緩和や進行抑制を目的とした薬物療法があります。神経伝達物質の分解を防ぎ、化学的活動を調整する薬は、平均で6〜12か月程度症状の進行を遅らせる効果があり、効果が認められるのは約半数の患者です。うつや攻撃性といった二次的な症状には別途薬が使用されますが、薬剤の副作用や相互作用を個別に検討する必要があります。

罹患率

アルツハイマー協会が発表した「2009年 アルツハイマー病の事実と統計」では、米国で約530万人がアルツハイマー病を患っており、そのうち約510万人が65歳以上です。女性の方が男性より多く罹患し、認知症全体でも同様の傾向があります。アルツハイマー病は米国で死亡原因の第6位であり、70秒ごとに新たな患者が発症しています。

早期警告サイン

早期診断は病気の進行を遅らせる鍵です。日常生活に支障をきたす記憶障害が現れたらすぐに医師に相談しましょう。その他の警告サインとしては、簡単な問題解決の困難、日常作業の遂行障害、時間・場所の混乱、物の紛失、言語・文字のコミュニケーション障害、判断力低下、社会的交流の回避、視覚・空間認識の困難などがあります。