アミロイドーシスの種類と概要
アミロイドーシスは、骨髄の細胞が産生するアミロイドという異常タンパク質が蓄積することで起こる疾患です。異常なアミロイドの沈着は、神経系、消化管、心臓、肝臓、脾臓など様々な組織や臓器に影響を与えます。全身性アミロイドーシスは主に原発性(AL型)、続発性(AA型)、遺伝性(ATTR型)の3つに分類され、その他は影響を受ける臓器ごとに分類されます。
原発性アミロイドーシス(AL型)
原発性アミロイドーシスは、アミロイド軽鎖(AL)タンパク質の蓄積が原因で、米国で最も一般的なタイプです。米国アミロイドーシス財団によると、毎年約2,000件の新規診断が報告されています。多発性骨髄腫と併発することもありますが、単独で発症することが多いです。主な症状は呼吸困難、浮腫、下痢、体重減少、舌の腫脹などです。治療法には化学療法や骨髄移植が用いられます。
続発性アミロイドーシス(AA型)
続発性アミロイドーシスは、関節リウマチ、肉芽腫性腸炎、骨髄炎などの慢性炎症性・感染性疾患の合併症として発症します。原因タンパク質はAAタンパク質です。基礎疾患に対して抗炎症薬で治療することで、組織や臓器へのアミロイド沈着を抑制できます。現在、AAタンパク質の産生を阻害する新しい治療法が開発中です。
遺伝性アミロイドーシス(ATTR型)
遺伝性アミロイドーシスは、21種類のうち唯一の遺伝性タイプで、染色体5上のTTR遺伝子変異によりトランスサイレチン(TTR)タンパク質が蓄積します。TTRは主に肝臓で産生されるため、肝移植がタンパク質産生の抑制につながる可能性があります。子どもが遺伝子変異を受け継ぐ確率は約50%です。
β2-ミクログロブリンアミロイドーシス
腎不全や長期透析を受けている患者では、β2-ミクログロブリンが体内に蓄積し、関節周囲の組織に沈着してアミロイドーシスを引き起こすことがあります。
局所性アミロイドーシス
全身性アミロイドーシスとは異なり、局所性アミロイドーシスは特定の部位に限局して発症します。代表的な例は、脳内にβ-アミロイドが蓄積するアルツハイマー病です。このタイプのアミロイドは骨髄で産生されるのではなく、対象組織で直接産生されます。
以上のように、アミロイドーシスは原因タンパク質や発症部位により多様なタイプが存在し、診断と治療にはそれぞれの特性を理解することが重要です。
